2010年2月2日火曜日

Donkey Kong (1981) (Atari 2600)



アーケードゲームの古典的名作の移植版。
『ドンキーコング』は数多くの機種に移植された(機種別のスクリーンショット)。
日本ではファミコン版が1983年に発売された。
日本国外のNESバージョンは1986年に発売されている。

動画 ― DONKEY KONG for Atari 2600 review
 
これより下の文章は以下のサイトの英文を訳したものです。
翻訳することに関しては、The Video Game Criticの管理者Dave氏から承諾を得ています。
 
発売元 Coleco(1981)
評価 B+
 
このAtari 2600版の『ドンキーコング』は、おそらく不当なまでに激しい批判にさらされた。
『ドンキーコング』のアーケード版を移植したこのゲームには、(アーケードでは4面あったうちの)たったの2面しか再現されていなくて、まばゆいばかりのColecovision版と比べると確かに見劣りする。
しかし、このAtari 2600版の『ドンキーコング』はあらゆる部分が簡略化されているものの、(当時としては*<訳者注>例えばIntellivision版と比べれば)最もプレイしやすい『ドンキーコング』に仕上がっているのではないだろうか。

最初のステージでは斜めになっている赤い梁の上を樽が転がり落ちてくる。画面の最上段にドンキーコングが立っていて、なぜかマリオのガールフレンドを人質にしている。
ドンキーコングは太っているけれど、でも私はマリオが歩いていく方向を変えた時に、彼が胸をぽんぽんと叩くその様が好きだ。
人質にされた女性は、(当時の)ビデオゲームの基準からすると、ちょっとかわいく見える。みんな、一緒に頑張ろう!

プレイヤーはアイテムのハンマーを手にして、樽を叩いて大きなポイントを稼ぎたい衝動に駆られることだろう。でも、このハンマーは短時間しか使用できないし、ハンマーを握っても(アーケード版のように)音楽が流れないために、無敵状態でなくなる頃合いを計るのが困難になっている。
あまり欲張り過ぎると破滅の一途を辿ることになってしまう。

第二ステージは、ジーニーのランプ(か何かそんなようなもの)が巡回する5つの平らな青い桁(けた)で構成されている。このステージの目的は8つの鉄骨のボルトの上を歩いてボルトを抜いていくことだ。
このステージにもアイテムのハンマーが1つあるが、ランプははしごを登ってこないので、1つのランプしか壊すことができない。
ランプが不規則に動き出し、ときとして隙間を飛び越えるようになったときに、プレイヤーは真の困難に立ち向かうことになる。

このAtari 2600版の『ドンキーコング』の画面を見て嘲笑する人がいるかもしれないけれど、メモリの制約を考えると当時はステージが2つあるだけでも立派なものだった。
難易度は1つしか用意されていないが、ゲームを進めていくと自然に難易度が上がるようにうまくできている。
操作性がよく、アニメーションは滑らかで、キャラクターがちらつくこともない。
このAtari 2600版の『ドンキーコング』はオリジナルのアーケード版の見た目やプレイしているときの感覚を、(Atari 2600の性能の範囲内で)完璧に再現している。
さらに、何度ゲームオーバーになっても、何度もプレイを再開したくなるように気持ちをかき立てられる。― これは良いゲームであることの証である。